年の瀬

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~公倍数のお話~

前回から入っている公倍数のお話。今日は、2×3の長方形を一緒にたくさん作ってから、それを使って正方形を作る。

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そこから、公倍数、最小公倍数の話へ。2×3の長方形をタテにいくつ、横にいくつ並べたらタテ横の長さが同じになったかな?

「あ、タテとヨコ、互いにかければいいんでしょ?」と、早速着目。そこから、9×6の場合は…と広がっていきました。

「あー、これも面倒くさい~」と言いながらも、練習問題まで!

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~地図ビンゴ!~

「あれ、“地図のやつ”やりたい!」

“地図のやつ”とは…

3×3のマスに、都道府県を書いてビンゴカードを作る。その後、日本地図に目掛けておはじきを滑らせ、おはじきの止まった都道府県をビンゴカードで消していく…

というもの。自分がビンゴカードに書いた都道府県目指しておはじきを滑らせるので、自然と都道府県の位置を意識できます。

ワイワイ楽しめる地図遊びです!

その後日、放課後教室最終日。キッチンの予約料理の手伝いに来た教え子も混じって、「地図のやつ!今年最後だから!」と、リクエスト。普段より多い人数で大盛り上がりでした。

ゲストの教え子もいいお兄ちゃんです。二人もすっかり打ち解けたようで、
「また遊びに来てね!一緒に遊ぼうね!」と言いながら帰って行きました。

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年の瀬です。

スペースの大掃除も終えました。今年は放課後教室のメンバーも増え、さらに賑やかな毎日に。ピザ作り、登山と子どもとの約束は年を越してしまいましたが、せっかくの機会なので是非実現させたいものです。

キッチンは、体力的な面から現在は金土日の営業となっています。そんな中でも、足を運んで下さるお客さんがいらっしゃるので有り難い限りです。

先日は、持病で体調のすぐれないお客さんから、
「今までは朝ご飯を食べるのが辛くて、起きるのが嫌で嫌で。それでも仕方なく無理して食べていたけれど。ここで美味しいおにぎりを持ち帰るようになってから、朝起きるのが楽しみになりましたよ」と声をかけてもらいました。目頭が熱くなるような思いでした。

放課後教室の方に時間を多く割くようになってきているけれど、できる範囲でキッチンも続けていきたいと思っています。

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今年は、時間に追われるように過ごしてきたので、家で映画を見るのが唯一のリラックスする時間だったり。けど、久しぶりに映画館まで行った『この世界の片隅に』はとても良かったです。

以前も話題に挙げたドニー・イェンの映画も良かった。なんでも新しいスターウォーズにでも出演しているようなので、時間ができたら見に行ってみようかな。

家では古い映画を観ることが多かったけど、中でも新藤兼人監督の『狼』は強く印象に残っていて。主演だった乙羽信子さんは、その後観た『夜あけ朝あけ』にも出ていたけれど、何だか土の匂いがするくらい身近な存在に思わせるような演技をしていて素敵だった。

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音楽はというと、高校大学時代に毎日聴いていたバンドが久しぶりにアルバムを出すことが続いて、なんとも豊作の一年でした。あとは、ネットで見つけた“ポスト・モダン・ジュークボックス”がカッコ良かった。

…と、音楽に関してはこれで一年終わるかなぁと思っていたら、この前テレビで宇多田ヒカルが唄っているのを見てジーンとしてしまった。番組の中では小田和正と一緒に唄っていたのだけど、亡きお母さん藤圭子さんにあてた歌らしい『花束を君に』後に、その応えのように小田和正の『たしかなこと』を選んで

君は空を見てるか 風の音を聞いてるか
もう二度とこゝへは戻れない
でもそれを哀しいと 決して思わないで

と、唄っていました。

初めて聴いた時も衝撃だったなぁ…と大学時代を思い出しました。

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今年はなかなか本を読むことができなかったので、来年はもう少し意識して読書の時間を作らないとなぁと思ったり。

その少ない読んだ本の中で、とても印象に残ったのが、

大人たちは、子どもの教育に悩み、それに真剣にとりくめばとりくむほど、人間の本質についての理解を深めないといけなかったし、みずからの社会や民族に危機がおとずれたときには、未来をになう子どもたちの教育に希望を託さなければならなかった。そして、未来をになう子どもの教育のためにこそ人間としての連帯をつよめなくてはならなかった。教育についての思想は、そのような人間的営為の中で追求され、深められてきたはずである。(『教育思想史』有斐閣新書 中野光・志村鏡一郎 編)

という一節だった。

教育という言葉と“学力”という面は切っても切り離せない関係であることは言うまでも無い。そしてこの“学力”は、人間が自分らしく生きていくために、自由に生きていくために絶対的に必要なものだとぼくは思っていて。これは、獲得していく“学力自体”もそうだし、学力を獲得しながら“学問に対する能動性”を身につけることも含めて、その後の生き方を大きく左右していくものだと。

何だかいろいろと不安になることが多い作今、子どもの姿を眩しく見つめながらこんなことを改めて肝に銘じ、それを少しでも実現できるような学びの場を作っていきたいと思っています。

それでは、今年もどうもありがとうございました。来年も、よろしくお願い致します!

放課後教室のひとコマとクリスマスの雑記

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“放課後教室のひとコマ~お題でポン”

ルールは簡単。出されたお題の答えを30秒以内に出来るだけたくさん書き出す。そのあと、1人1つずつコールしていく。他の人に先に言われたらもうコールできない。一番最後まで残った人の勝ち。

「じゃぁ、まずは都道府県ね。よーい、スタート!」

30秒たったら、コール開始。
「沖縄…」
「東京」
「東京、言われた!」

慣れてくると、みんなが書かなそうな答えを選んだり。国の名前、楽器の名前、動物の名前…お題の選び方で、みんなの得意分野を発揮できます!

いつもは休み時間にトランプとかのゲームをしているけれど、最近は「あの30秒のゲームやろ!」となるくらいに、みんなのお気に入り!

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放課後教室の中学生との会話。

「明日からのクリスマスは何かしたりするん?」
「えぇー、家族で焼肉に行くくらいかな」
「焼肉!いいなぁ」
「25日はオレの誕生日だし、良い焼肉屋にいくんだよ」
「誕生日!キリストじゃん!!」

と、まぁ他愛のない会話をしていると、

「学校ではさ、クリスマスとかの前になると付き合っちゃったりするのがいるわけよ。で、終わると別れてんの。先生、どう思う?」
「どうって、そういうのが良い時期なんじゃないの?」
「んー、納得いかないよね。なんか、見せつけるわけサ」
「で、彼女いないの?」
「おれはいないよ!おれの周りもいないよ!釣りばっかやってる変な奴ばっかだから!」

だそうです。まぁ、お年頃ですね。帰り際には、

「これ、見て。カニの形してるルアーなんですよ。釣れるかなぁ、超、楽しみ!」だって。

素敵なクリスマスを過ごせそうだねぇ!

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小学生中学年くらいから、クリスマスにはどこかに遊びに行っていたと思うのだけど、何処に行っていたのか全く記憶になかったり。

反面、その頃の年齢では特別なくらい遅い時間に家に帰ったら、

「あ、帰って来た?」

と、母がケーキを焼いて待っていたのは、絵としてはっきりと覚えている。

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なんだかんだ言っても、ちょっとフワフワ楽しそうな空気の流れているクリスマス。この年齢になると、普段と何一つ変わらない生活の一日なのだけど、やっぱりどこかこの空気に包まれている気がしたり。

それもこれも、あちらこちらで楽しそう嬉しそうにしている子どもの顔に溢れている一日だからなんだろうなぁと。いつまでもみんなに幸あれ。。。

放課後教室のひとコマ~“1/2+1/3=??”

分母が同じ数の加減は、仮分数、帯分数含めて4時間で終了。しかもほぼ自分で…。ぼくは、「折り紙にしてみると?」とアドバイスするくらい。

今日は、異分母の足し算へ。教育雑誌『ひと』に掲載されていた恩師の授業実践を送ってもらったので、追試します。

ホワイトボードには、
『1/2+1/3=??』と。
あとは、使いたいものは何なりと言ってね、とだけ。

「ホワイトボード、いい?」
「いいよ、いいよ」

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「学校では…」と、まずは数直線で考え中。
けど、「わからない!もう、2/5で!」
「ん?理由は?」
「なんとなく!足した!」
「それは、だめ!」

最終的には、
「折り紙、かして」
分数の導入から度々登場している折り紙。慣れ親しんでいるよう。

折り紙を折り、1/2と1/3を作ってからは…

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並べ、重ね、1枚と比べ…。
「このはんぱがねぇ…ん?はんぱ!?はんぱってやった!」

ここで、折り紙の欠点。1/2や1/4は作りやすいけれど、1/3はどうしてもピッタリと折ることが難しい。今回も、1/2と1/3を並べて折り紙一枚の上に置き、はんぱを調べてそれが1枚の何等分に当たるかという、分数の導入で行った互除法にチャレンジしたものの、
「う~ん…。なんか変…」という結果に…。

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※より具体的なものとしてジュースとマスを使ってみるなどのアドヴァイスも恩師から。マスとか、いいなぁ…。パッと手に入る市販の容器だと目盛りに目が行ってしまって、分数の思考の妨げになるような気も。専用のものを一から探す必要がある(そして結構高価…)のが、学校ではない場所の宿命です。あとは、自分で作るか…。

※分数の導入時点からここまで、折り紙の登場に偏るとこういう結果になるのも必然なのかも。かといって、折り紙というツールを一貫させることで、整理できる部分がある手ごたえがあることも事実。ピッタリと1/3になる折り紙を常に準備しておくか、使いやすいサイズの折り紙や目盛り付きの折り紙を作るか。とにかく、不具合が出るパターンが決まっているので、再度工夫が必要。

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口を挟もうかと思ったけれど、それでもナントカ工夫を重ねているので、ここは任せます。
1/2と1/3を重ねて、そのはんぱを出す…。

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そのうちこの様なスケールの完成。

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「あ!」

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見事にご名答!
ここで、どういう風にして答えに辿り着いたのか、途中互除法でピッタリくるはずだったこと、1/2と1/3を重ねて差を出したこと、などなど二人で振り返り。

最後は、ノートにまとめて式に表す(和と差の両方)ところまでたどり着きました。

「あぁ、これからこれやるの?めんどうだなぁ…」と言いながらも、しっかりノートに記録!よくできました!!

放課後教室のひとコマ~大気圧の実験

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今日は久しぶりの実験。

「ロウソクにコップをかぶせると?」
「知ってるよ!火が消える」

実際にやってみると、
「ほら、消えた。簡単」
「消えただけ?」
「え?なに??」

もう一回。
「あっ!水が上がってきてる!」

ここからは、気になるところに注目しながら何度も何度も実験!

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この前の実験は大気圧の話だったので、今日も関連した実験を。

コップに水を満たして、紙でふた。
「ひっくり返すと…」
「うぅー!ついた!」

上から空気の重さがかかるというのはイメージできるけど、四方八方からというのを実験で。

「横は?」
「うぅー!おー!」

「でも、中が真空になってるから?」
そこで、水を半分抜いて再実験。

「おぉー!」
終いにはシェイクしちゃってます(笑)

賑やか実験タイムでした!

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「はい、お土産!」
修学旅行のお土産をいただいちゃいました!ありがとう~。

本人は辛いのは苦手だけど、「ほんとは明太子チューブにしたかったんだけど、なかったよ」とのこと。探してくれたのねぇ、嬉しい…。

一通り感想を聞いた最後には、
「あ!!ほんとにセブンイレブンがあった!!」
でした(笑)

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雑感~映画からあれこれ

休みがちょうど映画の日だったので、映画館に行ってきた。前回に見に行ったのは『風立ちぬ』だったので、ほんと久しぶり。

席に着くと、視界の中で前の人の頭が動いているのがどうしても気になってしまい、前の方の席に移動したのだけど、開演直前に滑り込んできた人が目の前に座ってしまい、移動した意味がなくなってしまったり…。まぁ、こんな感じも久しぶりだなぁと。

観た映画は『この世界の片隅に』という戦時中の呉市を舞台にしたアニメ。『はだしのゲン』や『ほたるの墓』などとは、少し違った戦争の描き方だったけど、いまだに「あ、あれは何だったんだろう?」と反芻するシーンも多かったりして。ずっしりと残る映画でした。原作漫画には映画では描かれなかった箇所があるようなので、ぜひ読んでみたいなと。

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映画館は久しぶりだったけど、テレビ番組をほとんど見なくなったので、家ではよく映画を観ていた。

ちょっと前にはスカッとする映画が観たいな…と思い、『イップ・マン』というカンフー映画を立て続けに借りたのだけど、これがすごかった。舞台が旧日本軍が中国に侵略してきた時代だったり、イギリス統治下の香港だったりするので、武術を通して中国人としてのアイデンティティを守り、外国勢力に抵抗するというのが話の柱になっていて、ただのアクション映画とは大分違っていた。それにしても、国は違えど“人格者”とされる人の姿というのは同じだなぁと、よく考えれば当たり前のことを改めて感じました。

そんな人物を見事に演じるドニー・イェンのファンになってしまい、イップ・マンの続編はもちろん、同じく主演の『レジェンド・オブ・フィスト』などレンタルしてきては毎日観ていて、「アチョー!」がテレビから聞こえまくる中で、「名乗れ」と言われたら「ただの中国人です」と答え、「シナ人」と言われたら「いいえ、中国人です」と答えるようなシーンが入り込んでくるので、その度に興奮していました。

もちろんアクションはすごいです。スティーブン・セガールよりも強すぎ。

あ。『イップ・マン』というのは、ブルース・リーの師匠のことです。

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教育関係で知り合った人達の中で、灰谷健次郎さんの手記をきっかけにどんどん沖縄に惹かれていったという人は結構たくさんいて、ぼくもそのうちの一人だった。

灰谷さんの著作の中で、一応“児童文学”とされてはいるけれど、それにしては内容がかなり重いと思う『太陽の子』は、神戸にある琉球料理屋が舞台。沖縄から神戸にやってきて生活している人達の人間模様に、民族風習を始め戦争や差別などの要素を色濃く投影しながら話は進む。

この小説の終盤、不良グループから抜けようとした沖縄出身のキヨシ少年が、最初はチンピラのリンチに対して無抵抗だったけれど、

チンピラの一人がいった。
「根性ないな、オキナワは」
突然キヨシ少年はよろよろ立った。キヨシ少年の眼が血走っていた。

というシーンがある。

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十年以上ぶりに映画『サウンド・オブ・ミュージック』を観た。放課後教室に通ってきている子が“ドレミの歌”をピアノで練習していたから、なんだか観直したくなって。この映画は何度も観てきたので、久しぶりでも結構はっきりと覚えていた。結構長い映画だけれど、あっという間に観終わってしまった。

それにしても、『サウンド・オブ・ミュージック』や『カサブランカ』などのドイツが悪役として登場する映画は、ドイツではどの様な評判なんだろう…と、『イップ・マン』を取り巻く“反日・抗日”という感想を思い浮かべながら思ったのでした。

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大みそか。彼は、予てから約束していた年越しのイベントに行こうと、彼女と一緒に待ち合わせる。

イベントの開始まで少し時間があるから何か食べてから行こうと、冷える夜道を足早に進んで近くのラーメン屋にはいる。カウンターだけのこじんまりとした店内には、「いらっしゃい」という店主の他に、少し酔いの回っている中年男性。イベントでおつまみもでるからと、彼は一番質素なラーメンを二杯頼む。

テレビでは、大みそか恒例の格闘技番組が流れている。

「はい、ラーメン二つね。お待ちどうさま」

ラーメンをすすりながらテレビを見ていると、次の対戦が始まった。

「あぁ、こいつチョーセンや。な、マスター、知ってる?チョーセンだよ、チョーセン」

店主は、ふーんという感じで返す。

「へっ、そう、チョーセンなんだよ」

彼は、ラーメンを進める箸が一度止まり、体温が上がるのを感じる。何か言ってやろうかと思うと、隣で楽しそうにラーメンを食べている彼女が視界に入る。

周囲の空気は全く変わらない。彼を包んでいる薄い層以外は。

自分にしかこの男性の言葉は聞こえていないのか??

急に圧倒的な孤独感、そしてドロドロとした恐怖感に襲われ、箸を急がせる。その間も、中年男性は店主に話しかける。彼の隣には、楽しそうに話しながら伸びそうになるラーメンを美味しそうに食べている彼女がいる。

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ドイツ人の学生が、ドイツがホロコーストの加害者であることをどう思うか問われた時に、自分のしたことではないから罪の意識はないけど「私には二度と同じ事が起こらないようにする責任がある」と答えているのを見た。

国内の反対意見が小さくはないとはいえ、実際に難民を受け入れている国の姿を見た気がした。

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ちょっと前、沖縄における“土人”発言が問題に。何だかワケのわからない理屈や、都合のいい論点のすり替え、実しやかに流されるデマと、それらに対する「いいね!」が多いなぁと思っていたけど、「揶揄するために発せられた言葉であることは明らかなんだから」というキッチンのお客さんの言葉でホッとした。

“オキナワ”と“沖縄”は全然違うし、“チョーセン”と“朝鮮”も全く違う。当たり前だけど“シナ”と“中国”も違う。けど、この表記の違いが、違いと受け取れるか、違う様に聴きとれるか、もっと言えば耳に入るかどうか、こんなにも差があるものかと“土人”発言で改めて感じたり。実際にその立場になることはできないにしても、耳を傾け知ることによって接近し、想像しようとする態度を保つことはできると思うけど、なかなかそうもいかないんだなぁと。

そして一つ思うのは、まだ上記のお客さんの様に意見を交わす人もいるけれど、自分がこういう出来事を遠目に見てしまっている時間が圧倒的に多くなってきてしまっていると。本当はこういうことについてしっかりと話し合っていくことが、社会を前進させていく原動力なんだろうけど。

こんな風なことを漫然と思っていた中、この前観た『この世界の片隅に』では、何となく過ごしている日々の中で、何となく黙することが多くなっていき、何となく行っていったことが、どういう人間を作っていくのかを見せつけられた気がしたのでした。