初めて沖縄を訪れたのは、まだゆいレールも工事中だった10年以上前。それから毎年のように足を運んできました。毎回帰京する時には「もうちょっといたいなぁ、また来たいなぁ」という気持ちにかられていました。
「旅行で来るのと、暮らすのは違うよ」とはよく耳にする言葉です。歴史を振り返ってみれば様々なことが出てきます。自分達をウチナーンチュと呼び、内地の人間をナイチャーと呼ぶ根底には、この歴史とは切っても切れない感情があることは当然です。そして、この歴史の連続上に今の沖縄の状況があることには間違いないのです。
琉球として独自に持っていた文化はどう扱われ、そしてそれを育んできた人達がどういう思いをしてきたのか。その思いは今はどうあるのか。負担軽減と言いながら、同じ様な歴史が繰り返されているのではないか。言いようもない気持ちになるニュースも珍しくない中、いつかはその歴史にもっと接近したいという気持ちが強くなっていました。もちろん豊かな自然なども惹きつけられる理由の一つですが、やはり、この歴史に接近する、いや、今現在も続いていることだからその歴史の中に身を置く、ということが沖縄に対して抱いていた一番大きな気持ちです。
なので、いつかは沖縄で暮らしてみたいという気持ちがなかったわけではありません。けど、前回のブログに記したような理由で、移住してくるなんてことは想像もしていませんでした。“自然”がきっかけになっているので、もしかしたら今自分がここにいることが10年以上前の初来沖の時に決まっていたのかなぁとふと思ったりもするのでした。